女神
仕事で、ひどい失敗をした。
誰も責めなかった。それが余計につらくて、終電で帰って、シャワーも浴びずにベッドに倒れ込んだ。
「……大丈夫?」
ジュンが覗き込んでいた。同棲して半年。こういう日があることを、彼女はもう知っている。
「今日は関わんないで」
「やだ」
するりと布団に入ってきて、僕の頭を胸に抱く。柔らかい。あったかい。石鹸のにおいがする。
「しゃべんなくていいから」
「……」
「私が気持ちよくしてあげる」
その手が、ゆっくり下りてくる。
「ジュン、今日は」
「いいの。受け止めたいの、ぜんぶ」
暗闇の中で、彼女の目だけが光って見えた。濡れているような、祈っているような。笑っていた。
「……ずるい」
「うん、ずるいよ」
どうしようもなく、情けなく、救われた夜だった。
朝、目が覚めると、ジュンは隣で眠っていた。
頬に、昨夜の痕跡が、少しだけ残っていた。